ロスカットとは?
ロスカットとは、未確定(決済前)の損失である含み損が一定水準に達したときに、さらなる損失の拡大を防ぐために自動的に決済される仕組みです。
ロスカットには、これ以上の損失の拡大を防ぎ投資家を守るという役割があります。
とはいえ、FXでは、常に許容できる損失額を意識し、強制ロスカットされないように心がけることが重要です。
ここでは、ロスカットの仕組みと回避方法を解説します。ぜひ、最後まで読んでいただき、参考にしていただければ幸いです。
ロスカットの計算方法
ロスカットは、証拠金維持率が100%を下回ったときに、執行されるのが一般的です。証拠金維持率の計算方法は以下の式でもとめられます。
【証拠金維持率(%) = 有効証拠金 ÷ 最低必要証拠金 × 100 】
有効証拠金とは、口座の残高に評価損益を加えた値です。必要証拠金とは、取引を継続するために必要な金額です。
ロスカットされる仕組みを具体的に以下の例で見ていきましょう。
【・ドル/円 1ドル=100円
・1000通貨分の取引
・総取引額 10万円
・FX口座入金額 5000円 】
この取引の場合、レバレッジを25倍にすると、4000円が最低証拠金として必要になります。有効証拠金(口座に入金しているお金)が、4000円を下回るとロスカットが執行されてしまうのです。
上記例では、5000円を入金していますので、『マイナス1000円』を超える評価損が発生したところで、強制ロスカットになりますね。
この場合、-1000円の損が発生するには、
【-1000 ÷ 1000通貨 = -1円 】
ですので、1円を超えて下落するとロスカットが執行されます。
大損しないためのロスカットの回避方法2つ
ロスカットは、投資家の資産を守るための仕組みです。とはいえ、あなたの意思に関わらず、保有ポジションが自動的に決済され、強制的に売買されてしまうロスカットはなるべく避けたいですよね。
実は、ロスカットの対応策を実施することで、ロスカットを回避する確率はかなり上がります。
ロスカットの回避方法には何があるのでしょうか?この章では、
・レバレッジを低くする
・損切りのルールを作る
・1000通貨単位のFX取引を行うこと
の3つの回避方法について解説します。
レバレッジを低くする
1つ目は、レバレッジを低く設定することです。レバレッジを高く設定することで、利益も大きくなりますが、同時に損失も大きくなります。
豊富な資金がないのに、高いレバレッジを設定すると、少しの値動きで簡単にロスカットが執行されてしまいます。
目安として、初心者の方は、レバレッジを3倍程度に抑えておくとよいでしょう。
自分の資金を気にしながら、取引を進めていくことが大切です。
損切りのルールを作る
2つ目に損切りのルールを決めることです。損切りとは、損失がある状態で、これ以上の損失を出さないために、自ら損失を確定させることを言います。
FXで大損する人は、この損切りのルールを決めていないことが多いです。
ルールを決めていないと、損失が膨らみ続けても、損切りすることができずに結果的にロスカットになってしまいます。明確なルール作りができていれば、損失が出た時でも、冷静に対処でき、大損を防ぐことができます。あなたの許容できる範囲内で損失を抑えるように心がけましょう。
1000通貨単位のFX取引を行う
最後に、1000通貨単位のFX取引を行うことをお勧めします。
FXは基本1万通貨単位の取引なのですが、FX会社の中には、1000通貨から取引を行える会社もあります。
1000通貨では、利益も少ないですが、損失も抑えることができます。
初心者のうちは、1000通貨単位で経験を積み、FXに慣れてきたら、1万通貨で取引していきましょう。
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